今年のノーベル生理学医学賞にカタリンカリコ博士がドリューワイスマン教授との共同研究で受賞しました。
40年に渡りメッセンジャーRNA(mRNA)を継続研究し、その技術が普通では数年以上かかるコロナワクチンをたった1年で開発することにつながりました。
カリコ博士はハンガリーで研究が打ち切られ米国へ移住、娘のぬいぐるみにわずかな全財産を入れて出国しました。
米国での研究論文も評価が低く、大学は特許を売る始末。
しかし2013年に独ビオンテックが評価し副社長にスカウトし研究を支援、新型コロナのワクチンを短期開発できました。
苦節40年、のべ130億人が接種し、多くの命を救いました。
私はカリコ博士の談話が素晴らしいと思いました。
「研究は賞や製品開発のためだけではなく、誰かのためになることが嬉しい」とのことでした。長年の同僚は「一度問題に取り組むと絶対に諦めない不屈の人だ」と話し、信念の強さも感じます。
天風師の言われる「真理はどこから登っても頂上は同じ」を感じさせてくれたカリコ博士でした。